保護と平等は盾の両面 2
まず賃金について。
平均月間現金給与総額でみると、女性は男性の56・2%(規模30人以上)にしか達していません。
1960年当時は男子の42・8%であったのに比べれば差は縮小していますが、高度経済成長期に比較して、低成長時代にはいると格差縮小のテンポは落ちてきています。
男女の賃金格差が生じる理由はいくつもあります。
第一は、就業分野の違いです。
管理職が少ないばかりではなく、一般に女性は補助的な業務が多く、営業などまかされることが少ないのです。
また、子供の手がはなれてからはじめて、あるいは再び、職場に入ってくる中途採用者は技術・技能を身につけておらず、単純軽作業の分野につく傾向がみられます。
また、女子労働者の賃金水準が低いのは、女子労働者が生産性の低い繊維、ゴム、衣服といった業種に多いことも影響しています。
鉄鋼だとか、自動車だとか、現在の日本経済が世界に誇る業種は合理化が進み、生産性の高い業種の従業者は男子が多いのです。
第三次産業を含めてみても、女子労働者は相対的に賃金水準が低い産業や、規模の小さい企業に就業しています。
おそらく高賃金を出すことのできる企業には就業希望者が多く、いわば買い手市場といえますから、望みどおり男子労働者を採用することができ、女子は男子の嫌う職場にいかざるを得ないからでしょう。